登場キャラクター
リッカ
ニード
ニードの子分
イザヤール
オムイ
ラフェット
登場キャラクター
リッカ
ニード
ニードの子分
イザヤール
オムイ
ラフェット
しかしふしぎだよなあ……。
それって例の天使像に書かれてる名前のことっスか?ニードさん?
うん。前はたしかイザなんとかって名前だったような気がするのにナインになってるんだ……。
そうっスかねえ?前からナインでしたよ。
前からっていつからだよ!?ちゃんとおぼえているのか?
えーと……。あれ?ふしぎですね。思いだせないス。
だろう!村のみんなが変なんだよ。最近のことなのにみんなが前からそうだったと思っているんだ。
あっ!じゃあそれが天使さまのチカラとか……?
バーカ!天使なんかホントにいると思ってるのか?いるわけないじゃん。
天使がいるとかそんなの信じているのは石アタマのリッカだけだってーの。
リッカのやつ何かってーと守護天使さまのおかげとか言っちゃってバカじゃねーの。
守護天使がホントにいるならこのニードさまの目の前につれてきてみろってんだ。
(リッカリッカって……ニードさんわかりやすいんだよな~。もうベタぼれっていうか……。
でもかんじんのリッカ本人はサッパリ気がついてないし……。こりゃ先行きくらそうだなあ。)
(子ども)
村長の息子だからってニードのやつ いっつもえらそうに いばっちゃってさ!
ナインさまっ!どうかニードにかる~く天バツをあたえてやってください。
(天バツを下したあと)あいたっ!
なんだ?なんだ?も もしかして天使が……?
おい天使!もし本当にいるのならこんなヒマなことしてないで…村のみんなの役にたってみろってんだ!
(ニードさんとつぜんどうしたんだろう……?)
お客さまにお出しする夕食はまめのスープとおイモのシチューのどっちがいいかな?
たまにはお肉も用意できると料理のバリエーションがふえていいんだけど……。
今日も何事もなくお客さまをおもてなしすることができました。
いつも見守ってくださってありがとうございます。ナインさま。
あーあ。家に帰ってもどうせ親父にどやされるだけだしどうしたもんかな~。
そういや最近ヒトダマが出るってウワサがあるんだよな……
……ううっ。思い出したらだれかに見られているような気がしてきたぞ。ゾゾゾ~ッ。
こ こわくなんかねえぞ!オレはゆうれいなんてこれっぽっちも信じてないからな。
……でもハダざむくなってきたしもうそろそろ帰ろうかな~。
ナインよ。しっかりと役目にはげんでいるようだな。
どうした?私がこの村に来るのはもういらぬお世話かな?
なに。これから世界中を回るつもりでたまたま最初にこのウォルロ村に立ちよったまでのことだ。
……ところでナインよ。じつはまだおまえに教えることがのこっていたのだ。
生きている人間を助けることも天使の使命だがもうひとつ!
死してのちまだ地上をさまよっているたましいを救うことも天使たる使命!
……この村のいずこからか救いをもとめるたましいの声がおまえにも聞こえるであろう。
いけ!そして救うのだ!ウォルロ村の守護天使ナインよっ!
しくしく……なんでみんなオレのことを無視するんだ?
……ん?あんたオレが見えるのか!?
教えてくれっ!いったい どうしてみんな オレが見えなくなっちまったんだ?
……あれっ?あ あんたその姿もしかして天使さま……なのか?
……そうか。もしかしたらって思ってたけどオレはとっくに……。
なあ そうなんだろ 天使さま?
>はい
……ありがとう天使さま。おかげでようやく自分が死んでることに気づけたよ。
だれにも気づいてもらえないのはホントにつらかった。
……だから もう いくことにするよ。
>いいえ
よくやったナインよ。
あの者も悔いなく天に召されたであろう。
たましいが出すオーラはひときわ大きく輝いている。
どうする?一度天使界にもどるのか?
>はい
では気をつけて帰るのだぞ。私は今しばらく下界にいよう。……んっ!?
天の箱舟か……。近ごろやけにあわただしいな。
……気がかわった!ナインよ。やはり私も天使界まで同行させてもらうぞ。
>いいえ
……そうか。おまえももはや一人前の守護天使。
いつ天使界にもどるかはおまえの好きにするがよい。
私はオムイさまと話がある。わるいが先に行かせてもらうぞ。
まあナイン!ずいぶんたくさん星のオーラを集めてきたのね。
さっそく世界樹のところへ行ってささげてきなさいな。今すごいことになってるらしいわよ!
人間界とちがってこの天使界はとてもおだやかなところです。
どんなことがあってもこの天使界の平和がみだれることはないでしょう。
天使は人間にその姿を見られてはならないのです。
でも心配いりません。頭の上の光の輪があるかぎり姿を見られることはないですよ。
神はなにゆえにわれら天使にこの世界と世界樹を託されたのか?
とにかく大昔のことなのでだれも覚えてはいないのだよ。あのオムイさまですら……。
みんなどこに行ったのかと思ったら世界樹を見にいってるみたい。
こんなこと今までなかったよね?いったい何がおこるんだろ?
世界樹にオーラをささげると実がなるって話だけどどんな実がなるんだろう……。
きっととてもふしぎな実だと思うよ。
われわれ天使はもうずいぶんながい間この世界を見守ってきたのだ。
しかしその役目も終わろうとしている……!
役目が終わるってどういうことかしら?
私たちがいなくなると人間たちはきっと好き放題すると思うわ!
オレが担当しているセントシュタインの城下町には大きな宿屋があるんだ。
いい感じの酒場もついててもしオレが人間だったらいっぺん泊まってみたいもんだよ。
お前の師匠イザヤールもそのまた師匠も天使界に名を残すいだいな守護天使だった。
師匠たちの名にはじないようナインもがんばるんだぞ!
ずっと人間界を見てきたけどホント人間って生きてゆくのが大変だよな。
天使に生まれて本当によかったよ。ナインもそう思うだろ?
>はい
だよなあ。人間はだいたいいらんことを考えすぎるよな。
>いいえ
え?まさか人間に生まれたかったとか?ナインはもの好きだなあ。
すでに知っているだろうが世界樹がその実をつけたときわれらは神の国に帰れるのだ。
お前も天の箱舟を見たことがあるだろう。
あの天の箱舟こそがわれら天使を神の国に帰すための乗り物なのだよ。
あなたの頭上にかがやく光輪は天使としてのさまざまなチカラをさずけてくれているのです。
人間たちに姿が見えないのも星のオーラを得ることができるのもすべて光輪のたまものなのですよ。
やばんな人間たちはやたらと強い武器を作っているようだがわれら天使はそうではない。
強くなりたいなら武器にたよらずおのれ自身をきたえることだな。
なあナイン。オレにも世界樹が見られるようにこっそり手引きしてくれないか?
>はい
やっぱりそうだよな~。……っていいのかよ!
よしじゃあナインが見張りのおっさんの気をそらしてその間にオレがこっそり……
(この子の師匠)こらこら!そういう話を師匠である私の目の前でするんじゃない!
チェッ!ナインが話にのってくるから師匠に怒られちまったよ。
>いいえ
やっぱりそうだよな~。
うちの弟子は言うことなすこととにかくケーソツでいかん。
ナインもあまりこやつの言いだすことを真に受けないでもらいたいな。
今人間界の歴史を見ていたのだけど……。
人間たちって自分の都合でうその歴史をのこすこともあるのね。信じられないわ!
もうすぐ神の国からお迎えが来るかもしれないのに。
エルギオス……。彼はついにもどらなかった……。
あ!この話はタブーだったわ。今のは聞かないことにして。何百年も大昔の話だから。
(ラフェットの弟子)
ラフェットさまも世界樹に実がなったのを見たことがないんだって!
先ほどイザヤールが来てオムイさまといっしょに出ていったぞ。
たしか天の箱舟がどうとか話し合っていたな。
イザヤールさまの報告を聞いたオムイさまのうれしそうな顔ったらなかったな。
あんなにうれしそうなオムイさまを見たのははじめてだよ。
さきほどオムイさまとイザヤールさまが上にのぼっていったよ。
太古の昔神さまは私たち天使をお創りになられました。
その神さまがわたしたちを迎えにくるのでしょうか?夢のようですわ。
このごろふしぎな動きの流星を見る回数がだんだんふえているの。
しかもだんだん近づいてるように見えるんだ。
もしかしてあれが天の箱舟というものなのかな!?
知ってる?世界樹に実がなると天の箱舟が天使たちを迎えにくるんだって!
ここで見ているだけでも世界樹が今までにないくらいチカラにあふれているのがわかります。
とうとう来るべきときが来たのですね……天使たちのユメがかなうときが!
天使界は今何もない荒野の上空を飛んでいる。
この辺りはたしか昔大きな国が栄えていた場所だったな。……人間の歴史などむなしいものだ。
ほーら私が言ってたとおり世界樹には星のオーラのパワーがブリブリみなぎってたのよ!
いよいよ後は女神の果実が実るのを待つのみね。
天の箱舟かあ……。いよいよ神の国に帰れるのかなあ。
オムイさまとイザヤールどのが先ほどこの階段を上っていったのだ。
ふたりがそろって世界樹のもとへ行ったとなるとこれはいよいよただごとではなさそうだぞ。
世界樹のようすを見るためにここまで上ってきたのだがいざとなると気おくれするものだな。
長老さまとイザヤールどのが上っていったし私はここで成りゆきを見守るとするよ。
世界樹から星のオーラのちからがあふれだしてるみたいに感じる……。こりゃただごとじゃないぞ。
いよいよ世界樹が女神の果実をつけるときがきたのかもしれないな。
なんだか見てるだけで胸がつまりそうになるな。
世界樹が実をつけるときその中にはオレが集めてきた星のオーラの分もあるかと思うと感動モノだよ。
見よ!世界樹の根っこまでもがチカラに満ち満ちている。
この日の来ることをどれだけ待ちわびたことか……。ついに神の国への道が開くのだ。
もう間もなく天使界をお創りになったその目的がはたされるでしょう。
そのとき天使界がどうなるか?……それこそまさに神のみぞ知ることなのでしょうね。
おお!ちょうどようところに来たな!ウォルロ村の守護天使ナインよ。
見よ。この世界樹を……星のオーラのチカラが満ちて今にもあふれだしそうだ。
ふぉっふぉっふぉ。あとほんの少しの星のオーラで世界樹は実をむすぶはずじゃ。
女神の果実が実るとき神の国への道は開かれわれら天使は永遠の救いを得る……。
……そしてその道を開きわれらをいざなうは天の箱舟。
ナインよ。おまえの持つ星のオーラを世界樹にささげるのだ。
オムイさまと私の予測が正しければいよいよ世界樹が実をむすぶだろう。
世界樹になる実は女神の果実とよばれるそうじゃ。
そして女神の果実が実るとき天の箱舟がわれらを迎えにくると言い伝えられておる。
いざ!天翔ける箱舟に乗り神の国に帰ろうよ…じゃよ!
ナインよ。おまえの持つ星のオーラを世界樹にささげるのだ。
これで終わりなのか?それともこれがはじまりなのか?今こそ明かされよう!
こ これはどうしたことじゃ!?
わしらはだまされていたのか……っ!?